12月のアクセス数の多かった研究会 『ポジショニングR.E.D.研究』  ~微小重力環境で行う筋緊張制御~

ポジショニングREDとは・・・

身体質量と重力を拮抗させた環境で行うポジショニングアプローチです。この環境は全身の耐圧特性を3~10mmHgという反作用を最大限小さくした環境で行うアプローチです。

耐圧を極限まで小さくした環境は、無重力から帰還した宇宙飛行士と類似の身体反応を示します。このため、臨床反応としては、異常筋緊張の安定、関節拘縮の変化と長時間持続することが確認され、現在も研究が続けられています。

その一症例をご紹介します。

画像1before:

症例1の提示。発症から6年間、慢性期の病棟で生活していました。

画像2before:

通常のベット環境。誰もが関節拘縮があると判断していました。痛み刺激にようやく反応する意識レベルです。両足を硬く閉じおむつ交換がやりにくいという状況です。

画像3before:

両腕も閉じた状態で拘縮が進行しています。指もまったく開きません。

画像4ポジショニングR.E.D.環境:

特殊マットレスを3枚重ね、身体質量のすべてを受容し、身体質量と重力を拮抗させます。耐圧特性は3~10mmHgという環境下に身体が置かれることになります。

エアマット耐圧特性平均11~24mmHg

R.E.D.環境平均3~10mmHg


画像5R.E.D.after:

介入から3回ほど経過した画像です。30分~40分ほどのポジショニングで筋緊張をコントロールし、普段は通常のベット環境で生活します。

すぐに緊張が亢進するわけではなく4~5日ほど安定した筋緊張が持続します。再び緊張が亢進したら介入するため、本症例で15日ほど経過しています。

画像6R.E.D.after:

画像は通常マットレス環境です。このように耐圧特性が高い(10mmHg以上)環境でもすぐに筋緊張が亢進するわけではなく数日間持続します。

画像7R.E.D.after:

6回目、数日間持続する特性、という条件で変化するので24~30日経過した画像です。端坐位自立で両上肢は支持としての座位となっています。

画像8R.E.D.after:

端坐位がとれるため、これまでのようなリクライニング対応ではなく普通型車椅子の適応となります。このためシーティングは誰がやっても簡単にできる身体特性になります。シーティングへの考え方も変わるのではないでしょうか。

まとめてみましょう・・・

①特殊マットレスを3枚重ねすべての身体質量と重力を拮抗させます。拮抗パーセンテージが高まると、ニュートン力学第三法則、作用反作用の法則の反作用が限りなく小さくなります。

②身体にかかる重力が小さくなり、収縮の必然性がなくなる筋、腱は、柔軟性を取り戻し、神経や感覚入力と相互作用していきます。変化した身体状況は自律神経系の安定(副交感神経優位)や呼吸、循環へと波及し、過緊張、低緊張など異常筋緊張の安定に結びついていきます。

③通常のベット環境に戻っても数日間持続します。すぐに筋緊張が亢進するというベクトルからは外れることになります。

④局所的ではなく、全身の筋緊張がnormalとなるため、通常の重力環境下では促通が作用します。

●その促通は抗重力筋にダイレクトに入力されます。

●抗重力筋だけに荷重がかかるという事は、全身の遠位の屈筋群の抑制につながり、端坐位が自立する症例が多くみられます。

⑤その他

このほかにも、圧の分散による褥瘡改善、緊張緩和による嚥下機能改善、呼吸器疾患患者のバイタル安定、がんの疼痛改善など様々な症例が認められています。

疾患に関わらずリラクゼーション効果がみられることから、身体機能だけでなく患者様の意欲も上がっていきます。

関節拘縮の対応に悩んでいる方は、一度セミナーに参加してみてください。

ポジショニングで関節拘縮を緩和させ身体全体が柔らかくなる効果を共有しましょう。

<今後のセミナー予定>

12月22日(土)10:00~16:30 理論編×実技体感編・・・府中会場

12月6日(木)18:40~21:20 理論編・・・日野会場

12月13日(木)18:40~21:20 実技体感編・・・八王子会場

ご予約はこちらから

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理論編×実技体感編(理論編のみの参加の場合、メッセージ欄に記入をお願いします)

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