シリーズ! 骨粗鬆症のおはなし その1

骨粗鬆症って何??

骨粗鬆症って何 1

骨粗鬆症とは、日本で約1000万人以上の患者さんがいるといわれており、骨の量(骨量)が減っていく病気です。

骨の量(密度)が少なくなると、骨全体の剛性は弱くなり、ちょっとした衝撃でも折れやすくなります。

これがいわゆる骨折で、高齢化に伴ってその数は増加傾向にあります。

骨粗鬆症って何 2

骨の量(密度)が減少するとお話ししましたが、具体的にはカルシウムの量が不足していきます。

この現象は加齢に伴ってカルシウムを吸収する力が衰えることと、骨の新陳代謝(骨を壊す働きと、骨をつくる働き)のバランスが崩れることによって起こります。

骨は作ったり壊したりして硬く、丈夫になります。このバランスによって強度を維持していくため、作ることも大切ですが、壊すことも同じよう大切です。

10代に迎える成長期等は、作ったり、壊したりしながら身長を伸ばしていきます。骨折した箇所が治る時も骨細胞が作り、変形やでっぱりを修正する破骨細胞が働いてくれます。このように、骨の成長が必要な時期には、そのバランスが骨をつくる方向に傾いて、骨を伸ばしたり、より強い骨をつくったりします。

このバランスが崩れた現象が骨粗鬆症です。高齢になって老化によりバランスが崩れると骨が溶かされる方向に傾きます。この骨のつくられる量と溶かされる量のバランスによって健康にも病気にもなるというわけです。

では、どんなしくみで骨の量は調節されているのでしょうか。

私たちの骨格を形づくっている骨は・・・
①骨細胞(こつさいぼう)とその周りにあるコラーゲンやアパタイトという物質からできています。
②コラーゲンは、骨に弾力を与える働きがあり、この弾力が骨を折れにくくしています。皮膚や軟骨など弾力が必要なところには多く含まれるタンパク質です。
③アパタイトというカルシウムを含んだ物質も必要です。堅い組織の原料で歯の成分としておなじみですね。
④骨細胞は、コラーゲン+アパタイト細胞を貯め込んだ結果できたものです。

骨組織に囲まれた骨細胞(青)の。 骨細胞は、骨の空洞(小窩、骨のくぼみ)に閉じ込められた骨芽細胞(骨産生細胞)です。 それらは、骨の有機マトリックス(骨)を生成して分泌します。 類骨が形成されるとすぐに、カルシウム塩がその内部で結晶化し、硬く、石灰化した骨を形成します。 倍率:x4000
破骨細胞骨質を溶かす酵素を放出したり、骨と接する部分を酸性にしたりして骨を溶かしています。健康な成人では、1年間に5%~10%の骨組織が新しい骨組織に置き換わるといわれています。

1年間でそれだけの量の骨が溶かされているということになります。骨が解けるとどうなるの
①溶かされた骨は血液にとけ込む
②血液に溶け込んで新たな骨の材料として利用される。
③ホルモン作用を助けるカルシウム源として利用される。

だからカルシウムを接種したり運動ををする必要があるんですね。

画像出典 
https://www.gettyimages.co.jp/detail/写真/osteocyte-bone-cell-sem-ロイヤリティフリーイメージ/1148108020?adppopup=true

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中外製薬株式会社 no63214  2019年5月改訂EDR0034.06

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