令和2年1月23日開催 詩吟リハビリテーション コメントより
詩吟の解説 = リハビリテーションなんですね。
「昂然の気を練る」という言葉がありますが、それは呼吸を鍛錬することを指しており、まさに詩吟がこれにあたります。
平時における呼吸は延髄で行われてれている無意識呼吸ですが、ここで言う呼吸は大脳を使った呼吸筋の努力と開放のバイオリズム・丹田呼吸・意識呼吸を言うのです。
吐く息は長く・吸う息は短く、心をこめた呼吸であると言われます。具体的には足心(足裏の土踏まず)に心を集中して、息を吐いてはいて吐ききることに徹すると、その反動で大量の気が肺へ迎え入れることが出来るというものです。
① 昭和50年頃のことであるが、永吉大造著「発声法の理論と技法(音楽の友社)」に、呼吸回数が少ない生き物は長命らしい。亀の呼吸回数は一分間に3~5回で寿命は150年から180年くらい。ウサギは38回くらいで最高8年くらいというように書くれていが、以後研究が進み現在ではこのことが実証されました。つまり「活性酸素」が病気や老化の原因になっているということです。ほんの一例ですが、狭いところに運動させないで飼育したラットと、広いところで運動させたラットでは、運動させないラットの方が長命だったということです。結局酸素を体内に多く取り入れない方が健康長命であるということが立証されました。
② 詩吟は吸息法といって、漢詩を二句を三節で吟ずることを基本としますから絶句は6節、言い換えると6回息を吸うということです。絶句は約2分かけて吟じますから1分間の呼吸回数は3回です。
実のところは3回の息継ぎで吟じることはできなくても(1分間に3回の息継ぎというのは、呼吸に練達した場合のことであって初心者には困難なうえ、安定した伸びやかな吟をやるには5~6回がよい)例えば、多くみて6回としても、概ね亀さんの呼吸回数と同じになるわけです。
③ 人間の呼吸回数は通常1分間に十五、六回と言われますが、詩吟を続けてやっているうちに徐々にではありますが呼吸筋が鍛えられ、また、呼吸が鍛錬されて知らず知らずのうちに日常生活の中で亀さんの呼吸に近づいてまいります。まず、これが根底にあることをふまえて考えていただくと呼吸と生体との関係がよくご理解いただけると思います。
① 丹田呼吸は横隔膜が上下に運動するので、内臓のマッサージになり、とくに、肝臓や胃腸が丈夫になる。
② 肺臓や心臓・脳血管が丈夫になる。
③日常生活の呼吸では、肺の底部に交換されないガスが残るが、丹田呼吸ではガス交換率が高いため、酸素がゆきわたり血液がきれいになる。
④ 吟声は、丹田を強く引き締めて(呼気性丹田呼吸)これを長く引きますから自律神経のうち交感神経(夜の神経、緊張を緩和する神経)が働くために心の緊張を和らげ、各種ホルモンの分泌がよくなることから身体諸器官の機能が強化される
⑤ 詩吟は、音程がしっかりしていて心地よく共鳴し、詩の読み下しや余韻の安定、強弱.・緩急・間・明暗・奥行きなど、適切な詩心表現や芸術吟詠のためには、健康法の呼吸法とは必ずしも一致するものではありません。
小野寺信雄
詩吟の初めてです
これから拝読 吟詠 楽しみたいと思います
universalreha 投稿者
コメントありがとうございます。
詩吟リハビリテーションは、漢文に親しむこと学習することから端を発し、時代、情緒、わびさび、情景、信条、情愛を表現し、更には戦国や闘いの中に身を置く兵士や武士、それを支える愛する家族に送られた日本文化の大変奥深さを表現しています。
これが、現在の高齢者に脈々と受け継がれた「武士道」精神でありそれを学ぶことはそのまま認知症予防や認知症改善に結びついていきます。
日本国民の精神的ケアや高齢者を支える重要なカテゴリーとなるため、情報をUPしていきたいと思っています。
ご期待ください!!