骨粗鬆症になるとどうなるの??
骨粗しょう症の代表的な症状には、
①背中や腰が丸くなる
②背中や腰が痛くなる
③身長が縮む
等がありますが問題なのは、自覚症状がないことです。気が付くことが無いため、いつのまにか進行し、骨折して始めて発覚するというケースが多くみられます。患者のうち約8割の人は骨粗しょう症の治療を受けておらず、治療率の低さが問題となっています。
骨粗しょう症により骨折しやすい部位
①背骨(脊椎椎体)
②脚の付け根(大腿骨近位部)
③手首(橈骨:とうこつ)
④腕の付け根(上腕骨)
①の背骨の骨折は特に生活に影響します。なぜならば、身体の重みで背骨が押し潰れてしまうからです。これを「圧迫骨折」と言い、その後の後遺症として背中や腰が曲がるなどの原因となります。この圧迫骨折は痛みを生じないケースがあり、単なる腰痛だと思って時間が経過し、レントゲンを撮って骨折していたという事例もあります。
そのまま放置すると、身体のバランスが崩れ非対称な状態となります。非対称な姿勢は周囲の骨にも負担がかかり、そこから連鎖的な骨折になることもあります。このため、早期発見・早期治療が重要です。
②の大腿骨近位部に骨折が起こると自力での歩行はほぼ不可能になります。入院することにより脳への刺激が少なくなり「うつ」や「認知症」の心配が出てきます。また在宅であっても歩行困難から要介護状態になるリスクが高くなる骨折部位です。 大腿骨近位部骨折の85%は転倒が直接の原因となっていますので、骨粗しょう症の治療とともに転倒予防も重要です。