失っていい命など ひとつもない

こんなビルの屋上から語るのは初めてだよ。

君はこちらを向いて、下を向かない!
いいから黙って私の話を最後まで聞きなさい。

宇宙空間で地球という星が生まれる確率は、
10の15乗分の1という確率です。
地球のある銀河系は約1000億個の星で構成されるため、
同じような銀河系が1万個ある中で、一つ生まれるかどうかの確率です。

もっとわかりやすく例えると、
小学校などにある25メートルプールに バラバラにした時計の部品を投げ込み 水流だけで組立つ確率と同じです。

もし宇宙空間に地球という星が誕生したとしても、
そこに生命体が生まれるかどうかの確率は、
世界的な天文学者フレッド・ホイル博士によると、1040,000分の1です。
どういう状況かというと10×10×10×…というように、10が4万回かけられた数です。

もっとわかりやすく身近なお金で例えると、1億は108
天文学的数字からは1億円なんて全然大したことない額ですね。

「まだ待って!もう少しだけ私の話を聞いてください。」

更に、そんな奇跡の星、地球上でヒトが生まれてくる確立は、
お母さんのお腹の中で精子と卵子が出会う確率、
すなわち『五億分の一の確率』なんです。

でもこれは受精卵としての確率です。
実際に妊娠して君が生まれてくるまでの確立は、
お母さんが、
20代なら約25~20%、
30代前半では約20~15%、
30代後半では約10%、
40歳になると5%以下になります。

宇宙空間で地球が生まれることも奇跡、
地球上で生命体が誕生することも奇跡、
君という命が生まれてくることも奇跡なんだ。

本当に君の命は死にたいと言っているのか?
そこから飛び降りる前に、
もう一度自分の命は神秘的で尊いものだと感じてくれないか。

・・・・・

さあ。これを飲んで体を暖めるんだ。

いいかい。

失ってもいい命など、
この世に一つもないんだ。

          手記:2010年3月22日国公立大学合格発表後数日経過記録

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