🦠 PCR・抗原・抗体検査って何が違うの?あなたが知っておくべき検査の基礎知識と注意点

こんにちは!

新型コロナウイルス感染症が流行して以来、「PCR検査」や「抗原検査」、「抗体検査」といった言葉をニュースなどで聞かない日はありませんよね。

でも、「結局この3つは何が違うの?」「自分が受けるべき検査はどれ?」と、疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。

特にこの冬は、新型コロナウイルスだけでなく、インフルエンザの同時流行も警戒されています。今日は、それぞれの検査の特徴と、私たちが検査を受けるときに注意すべきポイントを、わかりやすく解説していきますね。

🔬 「今、感染しているか」を調べる2つの検査
まず、新型コロナウイルスの検査は、大きく分けて3種類ありますが、このうち**「今、体内にウイルスがあるかどうか」、つまり現在感染しているかを判定する**のに適しているのは、「PCR検査」と「抗原検査」の2つです。

1.PCR検査
何を見るの?:ウイルスの設計図である「RNA」が、唾液や鼻・喉に存在するかどうかを調べます。

特徴:微量のRNAでも増幅させて検出できるため、一般的に感度(感染者を正しく陽性にする割合)が高いとされています。

2.抗原検査
何を見るの?:ウイルスの体表面にあるタンパク質(スパイクなど)が、唾液や鼻・喉に存在するかどうかを調べます。

特徴:PCR検査と同様に、十分な量のウイルスがあれば陽性と判定されます。最近では、1回の検体採取で新型コロナとインフルエンザの感染を同時に判定できるタイプの検査も登場しており、同時流行対策として注目されています。

どちらの検査も、ウイルスが体から消えれば陰性となります。

⚠️ 「抗体検査」は今の感染判定には適しません
一方、「抗体検査」は、上の2つの検査とは目的が大きく異なります。

3.抗体検査
何を見るの?:免疫細胞によって作られる、ウイルスに対抗するための物質である「抗体」が体内にあるかどうかを調べます。

注意点:たとえウイルスに感染していても、感染初期の数日間は、まだ体内で抗体が十分に作られていません。そのため、このタイミングで抗体検査を受けても「陰性」となってしまうのです。

つまり、抗体検査の陽性は**「過去にウイルスが体内にあった」**ことを意味するものであり、現在感染しているかどうか、そして非感染の証明にはならないことに注意が必要です。現在感染しているかどうかを知るには、必ずPCR検査または抗原検査を行う必要があります。

🎯 どの検査も完璧ではない!「偽陽性・偽陰性」の可能性
ここで、どの検査にも共通する、とても重要な注意点があります。それは、検査はどれも完璧ではないということです。

検査には、次のような可能性が常につきまといます。

偽陽性:本当は感染していないのに、「陽性」と判定されてしまうこと。

偽陰性:本当は感染しているのに、「陰性」と判定されてしまうこと。

感度(感染者を正しく陽性にする割合)や特異度(非感染者を正しく陰性にする割合)は検査方法によって異なりますが、PCR検査や抗原検査でも、感度は70%程度、特異度は99%程度と報告されています。

検査の種類 検査の仕組み・判定 検体・方法
PCR検査 唾液や鼻・喉などの粘膜に、新型コロナウイルスの遺伝子配列をもつRNAが存在しているかどうかを調べる検査です。十分な量のウイルスがあれば陽性と判定されます。 「唾液」もしくは「咽頭のぬぐい液」で検査します。
抗原検査 唾液や鼻・喉などの粘膜に、新型コロナウイルスに特有のタンパク質が存在しているかどうかを調べる検査です。十分な量のウイルスがあれば陽性と判定されます。 「唾液」もしくは「咽頭のぬぐい液」で検査します。
抗体検査 血液中に、新型コロナウイルスに対する抗体が存在しているかどうかを調べる検査です。感染してから抗体ができるまでの数日間は陽性になりません。 「血液」で検査します。

💡 偽陽性・偽陰性を減らすために
この偽陽性や偽陰性をできる限り減らすためには、**「本当に感染している可能性が高い人」**を対象に検査を行うことが有効だとされています。

発熱や咳などの症状がある方や、無症状でも感染が強く疑われる方を対象に検査態勢を充実させる取り組みが進められているのは、このためです。

もしあなたが検査を受ける必要があるときは、医師や医療機関の指示に従い、ご自身の状況を正しく伝えて、適切な検査法を選んでくださいね。

ご自身の体の状態を知ることは、大切な人を守ることにも繋がります。この情報が、皆さんの不安を少しでも和らげる助けになれば幸いです。

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