研究会2 ポジショニング

ポジショニング研究会の実績 

1.ポジショニングの原理

Universal Principle 普遍性原理

2.具体的介入理論

Universal Theory 普遍性理論

3.ポジショニングの環境

●施設、病院のリハビリテーション訓練室

●30分~40分程度

●特殊マットレスを用いて、身体質量と重力を拮抗させ、身体に返る反作用を微小にする。

4.以下に症例を示します。

介入前beforeの画像から、介入後afterの画像をご覧ください。

■介入前before

r befor1

図 1 ポジショニング介入前 1

ポジショニングR.E.D.の臨床実績です。症例をご紹介します。図1~図4をご参照ください。6年間の長期療養生活で全身の関節拘縮、関節可動域制限、意識障害のある女性です。

r befor2

図 2 ポジショニング介入前 2

下肢の拘縮が進み、股関節が開かず、ケアワーカーのおむつ交換やナースの処置が難渋していました。

befor2

図 3 ポジショニング介入前 3

上肢も拘縮があり、清拭が大変です手指の握り込みも強く、衛生面に問題がありました。

r befor4

図4 ポジショニング介入前 4

円背もつよく、ベット上の臥位では頸部を伸展させ、顎を突く出すような姿勢になっています。

■介入後after

r after1

図 5 ポジショニング介入後 1

ポジショニングR.E.D.を始めて3回目の画像です。

r after2

図 6 ポジショニング介入後 2

体幹や四肢がリラックスし関節可動域が変化しています。

■図7、図8は日常生活を送る居室のベッドです。すぐに筋緊張がもどるわけではなく、持続しているのがわかります。

r after4

図 7 ポジショニング介入後 3      居室Bed環境

r after3

図 8 ポジショニング介入後 4      居室Bed環境2

■このようにコントロールされた緊張状態で生活を送るようにします。すると数回の介入後に図9.図10のような状態となります。

r after5

図 9 端座位がとれました

体幹や骨盤の可動性があるため端坐位を取ることが可能となりました。

r after6

図 10 端座位2      安定した端座位です

この時の荷重は抗重力筋にダイレクトに荷重がかかっている状態です。全身拘縮では身体という剛体全体に荷重がかかるだけですが、端坐位が取れる状態まで筋緊張が安定すると抗重力筋すなわち全身の伸筋群に収縮が入ることになります。そうすると、遠位の屈筋群は収縮させる必要性がなくなるわけです。このため四肢は屈曲をやめて伸展で保持するようになります。

■ この症例は6年間リクライニング車椅子で離床していましたが、図11の生活に変わりました。

r after7

図 11 普通型の車椅子に乗れました

r after8

図 12 普通型の車椅子は見晴らしがいいそうです

■一般的なベット環境で行うポジショニングではありません。訓練室やリハビリテーションの時間内で行う筋緊張制御を行うためのポジショニングです。

■この研究の具体的アプローチが、【ポジショニングR.E.D.】というセミナーで詳細を発表しています。

 当研究会の研究結果を
   セミナーで共有しています。詳細はこちらへ