えっ?ほんと?!高齢者の「入浴」による事故は、ほぼ100%が中等症以上の危険な状態である。
◆-◆-◆ プロローグ -◆-◆-◆-◆-◆-◆
博士((よし、だいぶ囲炉裏の火があがってきたな。では、さっき頂いたワカサギを網焼きにしてっと・・・。うーん、いい匂い。日本酒に合うなあ・・・))
博士「あれ、メールだ」(ユニリハ協会の会員さんからだ)
質問者((かたりて博士。いつも楽しくブログやユニリハの情報ページを楽しく、また勉強しながら拝見しています。今回は質問がありメール致しました。私の父は82歳で先日脳梗塞の治療から退院してきました。「お正月を迎える前に退院できてよかったね」とみんなで喜んでいたのもつかの間、さあ、お風呂はどうしようかという声が上がりました。病院からの退院時には食事や服薬、生活上での注意点は聞いていましたが、入浴に関することはあまり説明がなかった気がします。というより退院という慌ただしさで説明もろくに聞けていなかったのかもしれません。そこで、相談です。高齢者の入浴に関して気をつける点や事故防止の心得などありましたらご紹介ください。よろしくお願います。)) 質問者NaNa
博士「これは大変だ。さっそく「高齢者の入浴」について語っていくことにしよう。」
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●●● 冬はやっぱり風呂につかりたい!
寒い冬、やっぱりお風呂に浸かってゆっくり骨の芯まで温まりたいですよね。でも、高齢者にとっては、かなりリスクの高い事なんです。以下のデータは厚生労働省発表の人口動態統計です。
●●●上の表のように「入浴」事故による厚生労働省の月別救急搬送人員(平成28年中)救急搬送時の初診時程度では、生命の危険がある中東小以上の割合が99,3%とほぼ100%と診断されています。
●●●そしてさらに上の図では不慮の「おぼれる」事故がかなり多いことが分かります。このことからも、「まだ自分は大丈夫」「ひとの手が無くても自立している」と過信せず、見守りや声掛け、ときには同性同士で入浴する(日本伝統の裸の付き合い)等、注意の必要性や危機感を持つという意識の変革が大事だと感じます。
●●●こんな事故が起きています。
〇お風呂からなかなか出てこない
入浴後、お風呂から出てこないため心配し様子を見に行くと、浴槽内で顔を水没させ意識のない状態でいるのを発見した(70代重篤)
〇唸り声が聞こえて。
浴室から苦しそうな唸り声を聴いて、様子を見に行くと浴槽内で顔が半分お湯につかった状態を発見した。(90代重症)
●●●もしもの時の応急手当
1. 胸の真ん中に両手を置く
2. 約5㎝沈むまで押し下げる。押し下げは1分回に100階から120階のテンポで。
3. 人工呼吸は、胸の上りが見える程度の量を約1防かけて2回吹き込む
4. 胸骨圧迫30回と陣呼吸2回を繰り返して行う
■事故防止の心得(東京都福祉保健局ホームページ)
●入職時には必ず家族に伝え、家族は入浴していることを把握しておきましょう。
●体調不良時の入浴は辞めましょう
●脱衣場、浴室内の適切な温度調節を行いましょう。
●熱い湯、長い風呂は危険が増しますので注意をしましょう。
●心筋梗塞、高血圧症、脳血管疾患などの持病のある方は、注意して入浴しましょう。
■★●―■★●―■★●― エピローグ ―■★●―■★●―■★●
博士「緊急を要していたようだし、年明けで、データも完全じゃないから事故防止についてがメインになったけど、大丈夫だったかな。質問が多ければ、今度特集やろうかな。」
博士((さてと。。。囲炉裏のワカサギは・・・こ、焦げてる!!。。。))
博士「うぅ、でも食べちゃえ!!あ、でもこれはこれで、日本酒に合うなあ・・・」
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